保育園看護師が入職前に勉強しておくべきこと6選

保育園看護師

こんにちは。保育園看護師のにくすです。

保育園看護師に転職が決まったら、それまでの期間に何を勉強したらいいのかな?と思いますよね。

私は保育園看護師になる前は、二次救急病院の混合病棟で成人を対象に看護をしていましたし、子育て経験もないので、何を勉強したらいいのかわからず困った記憶があります。

私のように特に小児看護や子育ての経験がない人は、保育園看護師としてのキャリアをスタートする前に、しっかりと準備をしておくと安心です。

この記事では、新人の保育園看護師が入職前に勉強しておくべき重要な事項について詳しく解説します。
どんな勉強をしたらいいか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

にくす
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一応先に言っておくと、これらを全て網羅していないと仕事にならない!ってことはないのでご安心を。入職後に少しずつ調べながら覚えていけばOKだよ。

ただ、勉強するならこのあたり!というのを紹介していきます。

1. 小児看護の基礎知識

保育園では、当たり前ですが小児が対象となります。小児科経験がない人も、学校で習う基礎的なことは復習しておきましょう。

成長・発達の理解

保育園では、0~6歳の子どもが登園してきていますので、乳児・幼児の理解を深めると良いでしょう。
看護師は0歳児クラス(0~1歳児)の保育に入ることが多いので、特に0~1歳のことを勉強しておくといいですよ。

ちなみに、児童福祉法および母子保健法では、子どもを以下のように呼んでいます。

  • 乳児:満1歳未満の者
  • 幼児:1歳から小学校就学の始期に達するまでの者

しかし、多くの保育園では以下のように呼んでいますので、覚えておきましょう。

  • 乳児 or 未満児:0歳児クラスから2歳児クラスの者
  • 幼児 or 以上児:3歳児クラスから5歳児クラスの者

身体の成長

保育園では、毎月看護師が身体測定を行います。
私の勤める保育園では身長と体重しか計測しませんが、園によっては頭囲や胸囲を計測するところもあるそうです。

使用する身長計や体重計は、頭に思い浮かんでいるものと同じようなものだと思います。
しかし、0歳児クラスなどの身体の成長が未熟な子どもには、寝台式の身長計やベビースケールを使うと思います。
どのような姿勢で計測するのか、どうすれば危険がないのかを確認しましょう。

また、計測した値は成長曲線に記録したり、カウプ指数を計算したりして、身体の成長に異常がないか確認します。
成長曲線の見方・つけ方、カウプ指数の計算方法やいくつからが異常なのかを復習しましょう。

発達段階

ピアジェの4つの発達段階、フロイトの5段階、エリクソンの8段階などの発達段階説や、何歳ごろにはどんなことができるようになるのか、どんなことがわかるようになるのか、どんな遊びをするようになるのかなどを大体でいいので復習すると良いでしょう。

この学年はここまでわかるから、健康教育でこういう伝え方をしよう!などの目安になりますよ。
また、この年齢ならここまでできるようになるのが一般的だけど、この子は少し発達が遅いな……という気づきから、療育(発達支援)につながることもあります。早期につなげることで、その子が就学後に直面するであろう困りごとの予防ができると言われていますので、保育園のうちに気づくことはとても重要です。

ただし、子ども一人ひとりの成長発達には個人差があることは忘れないようにしましょう。

健康管理

保育園看護師の一番の役割は子どもたちの健康管理です。

子どもたちの健康管理をどのように行うかは知っておきましょう。

日々の健康観察

看護師は、毎朝全クラスを周り、いつもと様子が違う子がいないかを確認します。

保育園では聴診器や血圧計、SpO2モニターなどを使っていないところがほとんどなので、体温、脈拍数、呼吸数の正常値を知っておきましょう。特に体温はマストです。

バイタルサイン基準値まとめ|成人、小児、高齢者(看護roo!)

子どもは大人より平熱が高く、脈拍数・呼吸数も多めです。

コロナ禍では体温が37.5度以上ある場合は登園停止とする自治体が多くありましたが、現在はどのようなルールにしているかは保育園に入職してから確認しましょう。

2. 感染症・予防接種

感染症対策

保育園は集団生活の場となります。そして乳幼児は風邪予防の理解がまだできていない子が多く、うつしうつされて感染症が大流行してしまうことがあります。

看護師は大流行を防ぐために、流行の兆候を早期発見し、消毒や手洗いの徹底を保育士さんたちに指示したり、保護者に通知したりします。

しかし、医療の専門家ではない保育士さんたちにとって、感染症対策はただの業務量の増加に思えてしまう場合があり、なるべく簡略化しようと正しい対策ができていないことも。

そこで根拠となる、保育園看護師が絶対読むべきガイドラインがこちらです。

保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)

(2024年5月現在の最新版となります。随時更新されていますので、こども家庭庁を確認してください。)

以下のような内容が記載されています。

  • 保育園での感染症対策の考え方(保育園という環境や、乳幼児の特徴)
  • 登園停止となる感染症とその期間
  • 感染経路や感染予防方法
  • 予防接種の一覧
  • 園内の衛生管理方法
  • 感染症の疑い時・発生時の対応、完治後の登園時の対応
  • 感染症発生時に実施すべきこと
  • 保育園で流行しやすい感染症、感染症別の感染対策
  • 保育園で行う消毒の種類と方法
  • 症状別の対応

保育園看護師が一番お世話になるガイドラインといって差し支えないでしょう。
入職後はなかなかじっくり読み込む時間がないので、入職前に一読しておくと頼れる新人保育園看護師さんになれますよ!

予防接種

感染症の流行を防ぐ方法のひとつとして、予防接種があります。
保育園看護師には子どもたちが予防接種を受けられているかを確認する役割があります。

予防接種は定期接種(法律で定められた期間に接種すれば公費負担)と任意接種(自己負担)があり、特に定期接種のものは園児全員が接種できているか確認しましょう。

そして、定期接種はなるべく自己負担なく受けられた方が保護者の方にもメリットがありますので、受け忘れがないよう保護者へ声をかけています。

予防接種のスケジュールは、上記「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」の他、ワクチンに特化したサイト(「Know VPD!」「こどもとおとなのワクチンサイト」)がわかりやすいので知っておきましょう。

3. アレルギー対応

保育園では、食物アレルギーを持つ子どもが多くいます。
食物アレルギーについては主に栄養士などの給食職員が保護者対応することが多いですが、もし症状が出てしまったときの対応や、エピペンなどの薬の預かりなどにおいて看護師も関与します。
そのため看護師としてアレルギー対応の知識は必須です。

根拠となるガイドラインはこちらです。

保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)

(2024年5月現在の最新版となります。随時更新されていますので、こども家庭庁を確認してください。)

以下の内容は知っておくようにしましょう。

  • アレルゲンの知識:発症の機序、主要なアレルゲン(卵、乳、小麦、ナッツなど)について
  • アレルギー症状:軽度の皮膚反応からアナフィラキシーショックまで
  • 食事管理:家庭での基本と保育園での基本は異なる
  • 緊急時の対応手順:アレルギー発生時の動き方やエピペンの使い方

基本的な知識を身に着けた上で、保育園でどのような書類を取り扱っているか、どのような対応をしているか(配膳方法など)などを入職後に確認すると良いでしょう。

アレルギーには他にも喘息やアトピー性皮膚炎、花粉症などもあり、看護師が管理しています。

アレルギーの概要については、アレルギー学会と厚生労働省の運営する「アレルギーポータル」や、都内の保育園では東京都の運営する「東京都アレルギーNavi.」に緊急時対応マニュアルがあるため参照するとわかりやすいですよ。

4. 保育所保育指針

保育所保育指針とは、保育園の保育内容や保育に関する考え方を定めたものです。

この中に保育園での看護師の役割についての記載もあります。
保育園で看護師はどのような役割を期待されているのか知っておきましょう。

また、看護師にとって保育は専門外のためわからないことだらけですよね。しかし保育園に入職するのであれば保育に入ることもたくさんあります。
保育指針を読むことで、保育士さんたちがどのようなことを大切にして保育をしているのかがわかります。

保育指針はこちらから読めます。

保育所保育指針(平成30年度~)

保育所保育指針解説(平成30年度~)

(2024年5月現在の最新版となります。随時更新されていますので、こども家庭庁を確認してください。)

解説のほうが読みやすいと思うので、解説を読んでみると良いですよ。
ただし量が膨大なので、すべてを読み込むのは大変だと思います。看護師についての部分を一読し、他の部分は参考書的に随時読んでいくのが良いと思います。

「第3章 健康及び安全」の、「1 子どもの健康支援」「3 環境及び衛生管理並びに安全管理」あたりは読んでおくと良いと思います。

5. 救急対応

子どもたちが集まる場所では、突然のけがや病気が発生することがあります。
看護師が救急対応をすることが多いので、その方法を知ってきましょう。

基本的な救急対応

以下の内容を確認しておきましょう。

  • CPR(心肺蘇生法):子ども向けの心肺蘇生法(特に1歳未満の子どもは方法が違います)
  • AEDの使用方法:いつAEDを使うか、小児向けのパッドの貼り方
  • 気道異物除去法:症状、背部叩打法、胸部突き上げ法、腹部突き上げ法など、年齢に応じたやり方

子どもは誤嚥しやすく、気道が閉塞してしまうと命に関わります。毎年のように食事を喉に詰まらせて亡くなってしまう悲しいニュースが絶えません。

緊急時に看護師が率先して動けるように、必ず確認しておきましょう。

けがの処置

以下の内容を確認しておきましょう。

  • 外傷処置:擦り傷や切り傷の処置方法(消毒はせず流水で洗う、湿潤環境を保つなど)
  • 骨折の応急処置:骨折が疑われる場合の応急処置

他にも鼻血が出た、頭を打った、口元を打った、とげが刺さった、突き指をした、捻挫をした、目・耳・鼻に異物が入ったなどなど様々なけがが起こり得ます。

受診が必要なのか、応急処置で様子を見ても大丈夫なのか、その時は何に注意して様子を見るのかなどを知っておきましょう。

6. その他

「保育園看護師として」からは少し離れますが、これらを知っておく・身に着けておくと便利なものを紹介します。

ピアノを弾く

もしピアノが弾けるのであれば、子どもが好きそうな曲、季節の曲などを弾けると保育の役に立つでしょう。

なお私は一切弾けません!楽譜も読めません!それでも全く問題ありません。

手遊び・歌

0~1歳の子どもと接することの多い看護師は、子どもが好きな手遊びや歌をいくつか知っておくと良いと思います。

保育補助に入ると、例えば保育士さんが登園してきた子の受け入れをしていたり、日中の活動や食事の準備をしていたりとバタバタしていると、看護師が責任をもって子どもたちを見なければならない時間ができます。
自分のやりたいことをやる年齢なので、それぞれがそれぞれに動いてけがや事故に繋がりかねません。
そんなときに子どもたちを引き付けられるものを持っていると便利です。

また、入園して間もない子どもは「初めての場所」「初めての人」に不安で泣いてしまうことがよくあります。そんなときに子どもが安心できる歌を歌えると困らずに済みます。

コミュニケーション能力

子どもとどのように接すれば信頼関係を築けるのかを知っておきましょう。

挨拶をする、一人ひとりと向き合う、子どもの話を最後まで聞くなどの基本的なことから、
話をするときはしゃがんで目線を合わせる、「走っちゃダメ!」という否定的な言葉ではなく「歩こうね」と言う、言葉だけではなくぬいぐるみやイラストなどを使って説明する、などの様々なコツがあります。

また、保護者ともお話しする機会はたくさんあります。
そのとき、伝え方ひとつで保護者とのトラブルになってしまうこともあります。病院でも大切にしていたと思いますが、保育園でも接遇マナーは必須スキルです。

PCスキル

保育園ではICT化が進んでおり、日々の記録や報告書作成、ほけんだよりの作成などでパソコンを使う機会があります。

特に難しいスキルは必要ありませんが、基本的なword、excel、タイピングなどのスキルがあると役に立ちます。

クラスの名前と場所

入職したら園内で迷子にならないように、先に園内のマップやクラスの名前を覚えておくと良いです。

私は方向音痴なのでしばらく園内マップを持ち歩いていました(笑)。

また、「○歳児さん」という言い方ではなく、「○組さん」という言い方をされることがよくあります。何組が何歳児なのかを覚えておかないと話が読めなくなりますので、早いうちに覚えるようにしましょう。

まとめ|保育園看護師は園児の健康管理が一番の仕事

いかがだったでしょうか。

意外と覚えることが多い……と感じた人もいたのではないでしょうか。

しかし、すべてを入職前に完璧に覚えておかないと仕事にならない!ということはありません。
看護師は1人配置のためプレッシャーが大きいかもしれませんが、ベテランの保育士さんとも相談しながら対応すれば良いので安心してくださいね。

ガイドラインや参考書などの、どこに何が書いてあるのか、困ったらどこを見ればいいのかがわかっていれば大丈夫です。

基本的な小児の概要を知っておき、細かいことはその都度調べ、少しずつ知識をつけていきましょう。

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