保育園看護師のメリット7選とデメリット

保育園看護師

こんにちは。保育園看護師のにくすです。

私は病棟看護師を適応障害で退職し、病院勤務とは異なる保育園での仕事に魅力を感じてこの道に進みました。

今回は、保育園看護師の仕事に興味がある方へ、保育園看護師として働くことのメリットとデメリットについて、実際の経験をもとに詳しくお伝えしたいと思います。

保育園看護師に興味がある方や、転職を考えている方の参考になれば幸いです。

保育園看護師の基本業務

保育園看護師の基本的な業務は以下の通りです。

  • 園児の健康管理
  • 職員の健康管理
  • 健康指導
  • 保育補助

こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてください!

保育園看護師のメリット7選

さっそく本題に入ります!保育園看護師のメリットを7つ挙げてみました。

  1. 勤務時間が規則正しい
  2. 健康な小児の知識や保育技術を学べる
  3. 医療行為がない
  4. 人間関係が楽
  5. 自分のやりたいことができる
  6. 子どもに癒される
  7. 栄養バランスの取れた美味しい給食

1. 勤務時間が規則正しい

保育園は平日と土曜日の朝から夜まで開園していて、日曜・祝日はお休み。看護師はそのコアタイムにいることを求められています。看護師も土曜勤務があるかどうかは園によりますが、あっても月に1回ある程度でしょう。

ほぼカレンダー通りのお休み、夜勤なし、残業ほぼなしなため、予定が立てやすく、体の負担が少なく済みます。

にくす
にくす

病棟時代は不規則な勤務や夜勤、長時間の残業でよく体調を崩していたし、友達と休みが合わなくてプライベートも楽しめなかったんだよね……。

2. 健康な小児の知識や保育技術を学べる

病棟では病気の患者さんが対象ですが、保育園では健康な子どもたちが対象となります。0歳から6歳までの子どもを連続的に観察することができ、健康な小児の成長発達や特徴を学ぶことができます。

また、保育のプロである保育士さんの保育の様子を間近で見て保育の技術を学ぶことができます。

にくす
にくす

私はまだ子どもがいないけど、この知識と技術、経験は絶対子育てに活かせる!

あと子どもたちが毎日どんどん成長していくから見ていてとても楽しいんだ。

3. 医療行為がない

保育園では基本的に医療行為を行いません。しても保湿剤などの塗り薬を塗ったり、小さなけがの応急処置をする程度です。

そのため保育園看護師は新人看護師、臨床経験の少ない看護師、ブランクナースにもおすすめです。

にくす
にくす

臨床経験が浅くて看護技術にも自信がなかったけど、医療行為がないから関係なかった!

4. 人間関係が楽

病棟時代は「先輩にどう思われているのか」、「同期と比べて私は全然できていない」などの悩みがありました。

保育園では看護師は1人配置のことが多く、周りの看護師と比較してしまうことのない環境なのはとても気楽です。
保育士さんたちは看護師を「専門職」と、自分たちとは違う職種と理解して対等に接してくれているのでとてもありがたいです。

にくす
にくす

実はこれが適応障害になって退職した大きな原因の1つなんだよね。

今は精神的にすごく楽で、元気に毎日働くことができているよ!

5. 自分のやりたいことができる

前述の通り、保育園では看護師は1人配置です。そのため、看護師の業務は自分で計画し、自分のペースで実施できます。
「こんな健康教育やってみたいな~」と思ったらそれを管理職に伝えると、「いいねやってみよう」と返してくれます。そして、「この年齢ならここまで理解できると思う」とか、「この時期にこんな保育行事があるから、それに絡めてやるのはどう?」などのアドバイスももらいながら計画できたりと、決して孤独ではありません(笑)。

計画力・企画力・実行力や、人にわかりやすく伝える能力が身に付きますよ。

にくす
にくす

自分の創意工夫でできるので考えるのが本当に楽しい!

6. 子どもに癒される

保育園は0歳から6歳までの子どもが来る場所。赤ちゃんにミルクを飲ませたり、子どもの無垢な笑顔や寝顔を見たり、子どもの成長を感じたり、子どもの気づきに驚かされたり……。

子ども好きには毎日が癒しになります。

にくす
にくす

「にくす先生大好き!」って言われると本当に嬉しい……!

7. 栄養バランスの取れた美味しい給食

保育園のお昼ご飯の方法は保育園によりけりですが、私の勤務している保育園では、栄養士さん・調理師さんが毎日美味しい給食を作ってくださり、大人もそれを食べることができます。メニューは子どもたちと同じなため、栄養バランスばっちりの、できたてで温かい美味しい給食を食べています。

にくす
にくす

毎日お弁当を作るのも大変だし、コンビニで買って持って行くのもお金がかかるよね。

個人的にめちゃくちゃ推しポイント!!ただし美味しすぎて食べ過ぎて太ったので注意(笑)。

保育園看護師のデメリット6選

次はデメリットを6つご紹介します。

  1. 医療から離れる
  2. 給料が低い
  3. 看護師が1人しかいない
  4. 保健衛生を理解されにくい
  5. 保育業務が多い
  6. 子どもとの関わり方に悩む

1. 医療から離れる

メリットでも挙げましたが、保育園では健康な小児を対象として医療行為を行いません。その分、医療の知識を技術を学ぶ機会がほとんどなくなります。

もし医療の世界に戻りたいと思っても、保育園経験は「看護師経験」「臨床経験」とカウントされない場合があるため、「ブランクナース」の扱いとなり、転職に不利となる可能性があります。

にくす
にくす

私は医療に戻る気はなくて、病棟を辞めた時も看護師以外の道を検討してたくらいなんだよね。

だから問題なかったけど、医療に未練があるならしっかり考えてみてください。

ちなみに医療的ケア児の対応ナースになれば、保育園×医療で働けるよ!

2. 給料が低い

内閣府が令和元年度に行った「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」では、保育園看護師の月収は賞与込みで次の通りとなっています。

私立保育園・・・常勤は340,142円、非常勤は248,832円

公立保育園・・・常勤は396,931円、非常勤は208,389円

つまり、常勤の保育園看護師の年収は420万程度です。

なお、厚生労働省が行った「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は508万円。月収にすると423,441円となり、保育園看護師は看護師全体の平均よりかなり低いことがわかります。

また、病棟看護師であれば看護師長、看護部長と昇進すればかなりの昇給が見込まれますが、保育園看護師はそういった大幅な昇給は望めないでしょう。

ちなみに首都圏など一部の地域では「保育士宿舎借り上げ支援事業」があり、看護師も条件を満たすと最大82,000円の家賃補助が受けられます。

にくす
にくす

額面は病棟時代からマイナス10万円で、手取り額は正直言ってかなり少なく感じているよ。

ただ私は「保育士宿舎借り上げ支援事業」を利用して家賃の負担が無くなったから、実質お給料はそんなに変わらないようなもの。生活水準は下がらなかったよ!

3. 看護師が1人しかいない

例えば子どもの体調不良でお迎えを呼ぶかどうかや、けがで受診をさせるかなどの判断は看護師1人ではなく園長などの管理職とも相談の上決めますが、「看護/医療の視点」を問われたときには自分の意見を言えないといけません。

定期的に近隣の保育園や法人内の保育園の看護師さんと会議をして顔見知りなため後日電話などで相談することはできますが、咄嗟にその場で相談することは難しく、自分の判断が合っていたか不安になることがあります。

また、保育園によっては看護師が2人以上いるところもありますので、1人体制が不安な場合はそういった園を選ぶといいでしょう。

にくす
にくす

不安な時はその場でインターネットなどで調べて根拠を確認するようにしているよ(出典元に注意)。看護師1人の意見で動くことはなくて、管理職とよく話し合って決定するので自分1人の責任となることはないよ。同じことがあった時に次回は不安に思わないように勉強が必要!

4. 保健衛生を理解されにくい

医療現場にいると衛生管理や感染症対策は当たり前ですが、保育園の保育士さんたちにはそこまでの知識がありません(専門外なので当然ですね)。そのため保育士さんたち向けに保健衛生の指導が必要になります。

しかし保育現場を見ると、嘔吐物や便の処理を着替えず素手でやっていたり、適切な消毒薬を使用していなかったり……。

一生懸命伝えても「業務負担が増えるからそこまでやるのは無理!」と言われてしまうこともあります。

保育園は集団生活で保健衛生は必要なことなので、根気強く伝えていく必要があります。

にくす
にくす

ただこれをやれ!ではなく、なぜ必要なのかを伝え、どうしたら負担が少なく済んで継続できるかを保育士さんとも話し合って考えていくと、受け入れてもらいやすいよ。

5. 保育業務が多い

保育園看護師は緊急時にすぐ対応できるよう、体を空けておく日のほうが多いですが、保育園は保育がメインの場所。赤ちゃんの食事介助などの人手が欲しいときや、保育士さんの休みが重なったときなどは看護師も保育要員として駆り出されます。場合によっては1日保育をして終わることもあります。

園によっては担任として配置され、保育の空き時間に保健業務をやらなくてはいけないところもあるようです。

にくす
にくす

私の勤務先の場合、最初から保育のあてにされることはないけど、保育士さんの突発的な休みなどで対応することは時々あるよ。どうしても急ぎの仕事がなければ、その日は思いっきり子どもと遊んで癒される日!と割り切って保育しています。保育技術を盗むチャンス!

6. 子どもとの関わり方に悩む

子どもたちは大人をよく見ていて、「ちょっとおふざけしても許してもらえそう」と思うとこちらの話を聞いてくれないことも。場合によってはかなりひどい言葉や暴力を振るわれることもあります。

乳児さんだと保護者から離れたさみしさから泣き続けてこちらを拒否し続けることがあります。入園直後の4月にそういったエピソードは多く、保育士さんたちもてんやわんやしているのでどうしようもないことも。

にくす
にくす

正直、途方に暮れちゃうことも多々あるんだけど、そんなときは保育のプロであり、その子を毎日見ている担任に相談して、協力して対応するようにしているよ。

まとめ

保育園看護師が実際働いてみて感じたメリットとデメリットについて詳しく解説しました。

医療から離れることや看護師1人体制であることなどは、人によってメリットかデメリットかが分かれそうですね。

デメリットで挙げたものは解決策のあるものも多く、それよりメリットが大きかったため、私はこの仕事を続けられています。

私のように、医療現場に疲れてしまったり、他の看護師さんとの関係に悩んだりしている看護師さんにはおすすめの職場です。

興味が出た方はこちらの記事もおすすめです。

保育園看護師に興味のある方や転職を考えている方の参考になれば嬉しいです。

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